前回の空挺最強列伝は、大好評で、アクセスランキング1位でした。その記事は👉こちら
今回は第2弾です。
最近、空挺柔道が、全自大会で優勝したり、活躍していますが、私が在籍した当時は、空挺選抜チームが二つありました。
空挺選抜銃剣道全日本と空挺団ラクビー（通称、団ラク）
よく第一空挺団は、バケモンとか、狂ってる団とか言われますが、この選抜チームが、バケモン中のバケモンだらけでした。
空挺隊員は約2,000人いますが、知らない人はいない、それくらい独特なオーラをまとった軍団でした。
中でも空挺銃剣道は、御巣鷹山のヘリ救助で有名になった悪魔こと、作間さんが率いる悪魔軍団。若い頃の作間さんは👉こちら
私の中隊から、何人か銃剣道に行った人がいましたが、空挺レンジャーも余裕で修了した、1番、体力も根性もあると言われてた人が、半日で逃げ帰って来たんです。それだけ、ハードな稽古で有名でした。
しかも、空挺一の有名人の、そのメンバーの近くには近寄れないほど殺気をまとった人ばかり。入った当初は、防具のない所を、思い切り突かれたり根性試しをされるわけです。
だいたい、そこで潰されて終わりです。
私も、逃げ帰った先輩に、さんざん言われました「何分持つかな？道場入ってすぐ逃げて帰ってくるんじゃないのぉ～？」
後期教育が終わり、空挺教育隊終わったばかりの新兵ですからね。そりゃ子供扱いですよ。
ところが、私は、1番小さかったのに、声はでかい、態度はでかい、全自チャンピオンにも、物おじしないでぶつかっていく、そういう姿勢が作間さんに認められ、とても可愛がってくれました。
ある時、空挺御用達、スナックみつるで同期と飲んでたら、やくざに絡まれ、私が、同期を助けました。
翌日、稽古の前、作間さんがいる教官室に呼ばれました。すると、小川さんが、作間さんの膝に当たるような所に、パイプ椅子を置いたんです。
「Kaoru、昨日、やくざと、もめたらしいな、で、勝ったのか、負けたのか？」やくざ狩りで有名な作間さん。あの鋭いまなざしで睨まれたら、それだけで失神しそうです。
パイプいすを置いた小川さん、クスクス笑ってる。
「私が勝って、同期を助けました！」って私が言うと、作間さんはニヤリと笑って「よし稽古に戻れ」そう言いました。
作間さんは、亡くなってから今年で7年かな。通夜では、なぜか武勇伝が読み上げられ、誰も笑ってないのに、私とキャサリンだけ、ぶーって吹き出しました。悲しくて泣いて、ぶーって吹き出した経験なんて、後にも先にも、作間さんの通夜の時だけです。
弔辞を読み上げたのは、作間さんが可愛がってた某中隊長「やくざ10人くらいと、もめた時、どっちが喧嘩が強いか、って話になって、2人で競い合って殴りました。二人は返り血を浴びて、シャツが真っ赤になりました。仕方ないので、上半身裸になって、駆け足で部隊に帰りました」そりゃ、悲しくて泣いてても、吹き出しますよね。不謹慎かもしれないけど、吹き出した私を見た作間さんも喜んでくれたと思います。
さて、作間さんと膝がぶつかるほどの距離にパイプ椅子を置き、クスクス笑ってた小川さん。
小川さんも凄い人で、全自銃剣道大会で何度も優勝に導いた人です。
65歳になった今でも、出稽古に行くような武道家です。
日本武道館で行われる全日本大会決勝の主審を務めています。
銃剣道で検索したら、サムネイルの小さい画像だけで、威圧感を感じました(笑)ちなみに、刃牙の作者、板垣さんの直属の上司です。
この動画を見て、私は吹き出しました！左に、柔軟体操でもしているかのような、股開いてる人、御山さんです。
北海道出身の御山さんは、連覇が出来ないと言われている武道の世界ですが、3年連続、全自銃剣道大会で個人優勝をした唯一の人です。
小川さんが言ってましたが「相撲取りになるか、自衛隊に入るかと思ってたらしいけど、相撲取りになってたら横綱になるくらい、身体能力が高い」小川さんが言うから間違いないでしょうね。
小川さんは、今では子供達に銃剣道を指導しています。
なんとこの度、教え子の、かのまたゆいちゃんが日本一になったのです！名選手名監督になれないなんて言いますが、嘘ですね。
ゆいちゃんの話は、何年も前に、小川さんから聞いていました。おそらくこれからも、銃剣道と短剣道で、全日本選手権優勝を重ねるでしょうね。2人は市長に表彰されました。
