ほぼ徹夜の2日の移動で疲れ果てようやく入国できたジョージア。
ようやくベッドで眠れると思った矢先に起きた大事件。
ロシア人ホストに連絡したら、清掃スタッフは首にしたと連絡が来た。
翌日にスペアキーを持ってくると言ってたので、明日話し合おうと眠りについた。
それからホストは何日も音信不通になった。
スペアキー持ってくる話はどこ行ったっー--!!!!!
2日後、ドアがノックされた。
ようやくホストが謝罪に来たのかと思い、チェーンをかけたまま少し開けてみた。
そこには2mほどのロシア人の男が立っていた。
口封じで殺し屋を雇ったか?
男はロシア語で静かにしゃべりだす。
最後まで聞いて日本語しかわからないと伝えた。
下手に翻訳など使わない方が良い。
最初から意思疎通できない事にした方が良いに決まっている。
日本語しか話せないと言ったら、なぜか英語で話し始めた。
お互いかなり緊迫した状況だ。チェーン掛けておいてよかった。
しかし、なぜロシア人男性がそこにいるのか。私は何が何だかわからない。
すると、大きな体を折り曲げるように静かに話し始めた。
「れ、れ、れっどぱんつ・・・」
はぁ???
「れ、れ、れっどぱんつ・・・」かなり申し訳なさそうに繰り返す。
あ~れっどぱんつね。
すると、私を指さし「い、い、いぇす、れ、れっどぱんつ」
ようやく彼が微笑んだ。
袋に入れてたシミ付きパンティをドアの隙間から彼に手渡した。
すると本当に安堵したかのように、胸に手を当て感謝を述べた。
その瞬間、私から見えない位置に立っていたであろう彼女、そのパンティを履いてた彼女が大爆笑している。
そこで初めて私も彼も笑いあう事ができた。
彼は何度もお礼を言って帰って行った。
ホストに赤いパンティの犯人が引き取りに来たと報告。
彼女は絵文字で返事するだけだった。
初めての民泊、エアビーでの大事件。
清掃をしていないばかりか、契約した部屋ではない別の部屋、誰かの汚れた下着放置、などなどAirbnbの日本人スタッフと海外スタッフの間で大問題となり、解決するまで5日もかかる事になるとは、この時は知る由もなかった。